お知らせ

  • 2014年4月25日 (金)新ブログに移行しました。
フォト
2016年9月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

最近のトラックバック

« 【雑感】副作用を誰かの責任にするというのは、医療が成り立たなくなるということでございます | トップページ | 【病中閑あり】2011年貧血老人徘徊記・第41回小田原梅まつり~曽我別所梅まつり編 »

2011年2月 9日 (水)

【情報】WMの病理

WikiPathologica - PukiWikiより

Waldenstroem macroglobulinemia - PukiWiki

 病理のwikiですが,WM全般についての解説があり,ナイスなので,文字部分だけでも,パクッときます。
 病理部分の解説は,さっぱりわからない。

 Waldenstromさんの写真が載っています。
 これもパクッときます。

Waldenstrom_3

 きゃっ!イケメン(#^_^#)ポッ..

 もっと,年とっているのかと思った。
 って,単に若い時に撮影しただけですね。^^;
 90歳まで生きていたんですね。

>リンパ腫と骨髄腫のハイブリッド性質をもつ疾患。

 ハイブリッド疾患。なんか,かっちょえぇ~。

PathologyAtlas
Waldenstro"m macroglobulinemia †

スウェーデンの内科医Jan Go"sta Waldenstro"m (1906-1996) により1944年報告された。*1
まれなリンパ形質細胞性腫瘍の一型で, B細胞型の腫瘍細胞が骨髄, リンパ節に浸潤増殖しIgMを産生する。リンパ腫と骨髄腫のハイブリッド性質をもつ疾患。男性に多く中年から高齢者に発症する。通常は潜在性発症で貧血, 出血傾向(歯肉,鼻出血,皮膚点状出血など), 心血管障害などの症状が見られ, リンパ腫, 肝脾腫を認める。骨髄腫のような骨融解病変はみられない。

monoclonal IgM paraproteinemiaの存在がWaldenstro"m macroglobulinemia(WM)のhallmarkであるが同様にmonoclonal IgMの認められる悪性リンパ腫, CLLとの鑑別が困難なことがある。

2008年WHO blue book*2ではlymphoplasmacytic lymphoma(LPL)の特異なサブタイプとしてWMは定義され, LPLのうち骨髄病変が存在し, IgM monoclonal gammopathyをきたす疾患で,IgMの濃度によらない*3となっている。

WMの病理 †

骨髄病変はほぼ全症例に存在する。WMの骨髄所見は多様heterogenousである*4。
WM/LPLでは成熟Bリンパ球から形質細胞までの細胞出現を見る。ほぼ全例にリンパ球,形質細胞, 形質細胞様リンパ球plasmacytoid lymphocyteの増多が認められる。

    * 形質細胞様リンパ球の増加する症例ではIgM paraproteinは少なくWMの典型的な症状は呈さない傾向にある。

    * しばしばmast cell,組織球の増加を伴う。混在するmast cellの増加はtryptaseの免疫染色で確認できる。

    * 細胞質内封入体, 核内封入体とくにDutcher bodyがしばしば認められる。

    * まれにPAS陽性, signet-ring cellが出現するWM症例がある。

    * 髄内病変分布はnodular(pratrabecularおよびnon-paratrabecular), interstitial, mixed nodular and interstitial, diffuse solid lesionをとる。

    * reticlin fibrosisの程度は局所病変と関連する。

    * smear同様骨髄生検組織でもlymphplasmacytic cellの増加が顕著でimmunoblastも増加することがある。amyloidの沈着が生検組織に認められることがある。

WM腫瘍細胞 †

WM腫瘍細胞の由来
WMのB細胞サブセットは骨髄,脾臓辺縁帯, リンパ節, 末梢血に存在する。WM腫瘍B細胞の由来については長く議論されてきた。*5

    * WMのlymphoplasmacytic cellはpost germinal center B cell由来のクローン

    * WMの腫瘍細胞のnormal counter partはIgM+ and/or IgM+, IgD+ memory B cell

    * Ig heavy chain 遺伝子座(14q23)のtranslocationは認められない

    * postswitch clonotypic Ig (IgG, IgA)は存在せず, isotype switchは起こっていない。

    * WMではIgH variable region(VH)にはsomatic mutationが確認される。

    * ほとんどのWH腫瘍B細胞ではVH3/JH4 gene familyが使われ, hypermutatedである。intraclonal heterogeneityは欠如している。

    * WM腫瘍B細胞では正常のclass switch recombinationの機能は保たれているが, switching processの開始に異常をきたしていると考えられている。

WM腫瘍細胞の免疫染色*6

    * pan B-cell marker, CD19, CD20, CD22が陽性になる。

    * cytoplasmic Ig(cIg), FMC7, bcl-2, PAX5, CD38, CD79aは陽性。

    * CD10, CD23はほぼ全例で陰性

    * CD5は5~20%で陽性となる。
      症例によるvariationは見られるが, 新規診断基準*7*8では

    * monoclonal surface Ig (sIg)陽性。(kappa/lambda= 5:1)

    * CD19+, CD20+, CD5-, CD10-, CD23-

    * CD5+でWMを否定することにはならない。

    * CD23+となる症例が報告により存在する。(35%, 61%など)


WMの治療 †

症状のある患者さんに治療を開始する。血清IgM増加のみでは治療対象としない。*9

    * Hb濃度<10g/dl, platelet count<10万/ml
    * 著しいadenopathy, 臓器腫大, hyperviscosityの症状あり, 重症neuropathy, amyloidosis, cryogloblinemia, cold agglutinin disease, 疾患のtransformationが明瞭なとき

    * IgM paraprotein >5g/dlになるとhyperviscosity の危険が出現する。

chemotherapy

    * 第一選択はアルキル化剤(chlorambucil, cyclophosphamide, melphalan), プリンアナログ(cladribine, fludarabine)およびmonoclonal抗体(rituximab)

    * 血漿交換(1-1.5L)はacute hyperviscosityに適応となる。

    * プリンアナログあるいはrituximabがinitial combination therapyとなる。

    * chrolambucilは第一選択薬とされていた。response rateは31-92%とさまざまな報告がある。

    * cladribine. response rate: 44-90%

    * fludarabine. response rate: 38-100%

    * rituximab. response rate: 20-50%
          o CD16(FcγRⅢA)のpolymorphismはrituximabの効果に影響をあたえる。

    * thalidomideのWMへの効果は単剤, 多剤ともに限定的である

    * High dose chemotherapyとautologous stem cell transplantationも試みられている。

WMに対する特効薬というものは現時点ではなく, 個々の患者さんの状況に応じて選択する。アルキル化剤についてはautologous transplantationを試みようとする患者さんでは選択しないことを推奨する。移植の効能については引き続き検討を要する。*10
*1 Waldenstro"m J: Incipient myelomatosis or 'essential' hyperglobulinemia with fibrinogenepenia- a new syndrome? Acta Med Scand 117:216-247, 1944
*2 WHO classification of tumors of haematopoietic and lymphoid tissues 4th Ed, 2008, pp194-195
*3 Owen RG, et al., Clinicopathological definition of Waldenstrom's macroglobulinemia: consensus panel recommendations from the Second International Workshop on Waldenstrom's Macroglobulinemia.Semin Oncol. 2003 Apr;30(2):110-5.
*4 K.Foucar Bone marrow pathology 2nd Ed.ASCP, pp426-429, 2002
*5 Arun Vijay et al., Waldensto"m macroglobulinemia Blood 109:5096-5103,2007
*6 Owen et al., Am J Clin Pathol 116:420-428, 2001
*7 San Miguel JF et al., Semin Oncol 30: 187-195, 2003
*8 Owen RG et al., Semin Oncol 30: 110-115
*9 Treon SP et al., Update on treatment recommendations from the Third International Workshop on Waldenstrom's macroglobulinemia. Blood. 107(9):3442-3446. Epub 2006
*10 Treon SP et al., Update on treatment recommendations from the Third International Workshop on Waldenstrom's macroglobulinemia. Blood. 107(9):3442-3446. Epub 2006

Last-modified: 2010-05-02 (日) 09:50:57 (283d)

« 【雑感】副作用を誰かの責任にするというのは、医療が成り立たなくなるということでございます | トップページ | 【病中閑あり】2011年貧血老人徘徊記・第41回小田原梅まつり~曽我別所梅まつり編 »

情報」カテゴリの記事

コメント

へぇ~
それで治療もハイブリッド?

>hanaoyaji さん

 リンパ腫,骨髄腫,どちらの薬もほどほどに効きます。ほどほどに。(´ヘ`;)ハァ

第一回の治療前、病気の説明をするのに医師が一部重ねた二つの輪を書きました。学生のときの数学を思い出しましたが、
"or"と"and"のあれです。

その輪のひとつがリンパ腫、もうひとつが多発性骨髄腫、重なったところの"and"がWMということでした。

> koharuさん

 退院おめでとうございます。
 その図は,ギョーカイ用語では,「ベン図」と呼びます。
 もともとは,多発性骨髄腫族にいたのですが,Wさんが,「それ,多発性骨髄腫とちゃいまんが」といいだして,多発性骨髄腫族から追い出され,放浪の末,WHOの手助けもあり,なんとかリンパ腫一家においてもらったのですが,しょせん傍流,居心地が悪い。><

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/501370/50822686

この記事へのトラックバック一覧です: 【情報】WMの病理 :

« 【雑感】副作用を誰かの責任にするというのは、医療が成り立たなくなるということでございます | トップページ | 【病中閑あり】2011年貧血老人徘徊記・第41回小田原梅まつり~曽我別所梅まつり編 »

重要情報ピックアップ

無料ブログはココログ