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2009年9月 1日 (火)

【雑感】いろんなバイアス~成功者の自伝は成功者にしか書けない~

 「わたしはこうして成功した」というような大富豪の自叙伝を読んで,同じようにやれば成功するのだろうか。
 成功者と同じことをしても,失敗したひとは大勢いる。同じようなことをやりながらも,たまたま成功したひとだけが自叙伝を書けるだけである。ひとりの成功者の陰には,数多くの失敗者がいるのだ。
 失敗者は自伝を出版できない。成功者のみが自伝を出版できるというバイアスがかかっているのだ。
 これは,一種の生存者バイアスだろう。

(1)生存者バイアス
 なぜか,Wikiにエントリーなし。
 死人に口なしバイアス。
 がんの三大療法をきらい,ある健康食品なり,代替療法なりのみを続けた1万人中ひとりの人間のがんが完治した。残りの9999人は,あっというまに死亡。
 生き残りのひとりは,「○○でがんが消えた!」というような本を出す,NPOを作る,セミナーを開く,○○商売を始める。そして,また,新たな9999人の犠牲者を生む。
 死んだ9999人は,「○○はインチキ療法だ!」という本を出すことはない。死なないまでも,○○がまったく効果がなかった者も,よほど大きな被害を受けないかぎり,情報発信することは少ない。また別の奇跡の療法をさがしもとめているのだ。
 そもそも,1万人中ひとりの成功者が,○○の効果でがんが消えたのかどうかも怪しい。がんは,まれには,自然治癒することもあるそうだ。もともとがんではなかった可能性もある。誤診ということである。
 多発性骨髄腫患者さんのブログを拝見すると,同種移植,自家移植の経験者が多い。移植後は,高いQOLのもとに,活動されている方が多い。
 しかし,この事実だけをもってして,移植が100%安全だと判断してはならない。
 移植後なくなられた方は,ブログを開設できないのだから。
 「多発性骨髄腫の診療指針 第2版」P24によると,自己末梢血幹細胞移植の治療関連死亡率は2%だそうである。
 けっこう高い気がする。50人にひとりである。それで100年の延命効果があるなら,ペイするだろうけど。1年で再発したら,どうなんだろう。
 最近更新がない多発性骨髄腫患者さんのブログがいくつかあるが,どうしたのだろうか。

(2)確証バイアス
確証バイアス(Wikipedia)

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確証バイアス(かくしょうバイアス)とは社会心理学における用語で、個人の先入観に基づいて他者を観察し、自分に都合のいい情報だけを集めて、それにより自己の先入観を補強するという現象である。

例えばグループに一人だけAという女性がいた場合(他は全員男性)、Aが様々な行動を示していたにもかかわらず、自分(男性)が持つ女性への固定観念に合致する行動だけを特別に認識して、「やはり女性は○○である」という結論を導くといった行為を指す。
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 はじめに結論ありきで,その結論に都合のいい情報のみを盲信し,都合の悪い情報には耳をふさぐというパターンですね。
 セルフマインドコントロールとでもいいましょうか,なんちゃら療法の狂信者にありがちなパターンです。
 上記の生存者バイアスで書いたたとえを続けるなら,1万人中ひとりの成功者の言うことにのみ耳を傾け,9999人の言うことは無視するということですね。まぁ,9999人のほとんどが,死人に口なしで,話すことができないのかもしれませんが。

(3)あと知恵バイアス
あと知恵バイアス(Wikipedia)

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あと知恵バイアス(英: Hindsight bias)とは、物事が起きてからそれが予測可能だったと考える傾向。あと知恵バイアスは、政治・ゲーム・医療など様々な状況で見られる。あと知恵バイアスに関する心理学実験では、事象の予測が当たった場合に被験者は発生前よりも予測が強かったと記憶する傾向があることが分かっている。

事象の後に記録された予言は、あと知恵バイアスの例である。

このバイアスの原因を可能性ヒューリスティックで説明する場合もある。すなわち、人間の心の中では、実際に起きた事象は起きなかった可能性よりも顕著である。

「起こりえたかもしれない別の事象」を検討することで、このバイアスの効果を低減させられることが知られている。
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 「結果論」というやつですね。
 あのとき,○○でなく××していれば…って,あのときは××よりも○○がベターと判断したのだから,いまさら言っても詮なきこと。

(5)感情バイアス
感情バイアス(Wikipedia)

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感情バイアス(英: Emotional bias)とは、感情的要因による認知と意思決定の歪みである。

すなわち、人間は一般に以下のようにする傾向がある。

    * たとえ相反する証拠があっても、心地よい感覚をもたらす肯定的な感情効果のあることを信じたがる。
    * 好ましくない、精神的苦痛を与えるような厳しい事実を受け入れたがらない。

これらの要因は個人的かつ自己中心的であるか、対人関係や集団の影響に結びついている。

感情バイアスの作用

その効果は認知バイアスと似ており、認知バイアスの一種と見なされることもある。通常の認知バイアスと比較して特殊なのは、その原因に個人の欲望や恐怖があり、その人の推論を妨げる効果がある点である。

神経科学の実験によって、人間の脳内の異なる領域にあると考えられている感情と認知が、意思決定プロセスでどのように相互作用し、感情が推論に勝ってしまうかが示された。

感情バイアスは、人が時として理性的でない有害でさえある反応と動きを見せることの原因と考えられる場合もある。例えば、過度の楽天主義や過度の悲観主義がそれである。
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 過度の楽天主義,過度の悲観主義,どちらに偏っても,バランスを失うことになる。

(6)メディアバイアス
メディアバイアス(Wiki)

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メディア・バイアス(media bias)は、メディアが情報を伝えるときに、ソースのどの部分を取捨選択して伝えるかに生じるゆがみである。

たとえば、危険性を指摘することはマスコミの重要な役割であるが、危険性を強調して報道することで、市民が過剰な反応を起こすことがある。

あるいは、科学的な根拠がないままに学者の意見を報道することが、社会現象を引き起こしたり健康被害を引き起こしたりすることもある。さらにひどい場合には情報の捏造になる。
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 マスコミというのは,「ふつうのこと」は報道しない。
 新奇なこと,まだ仮説にすぎないこと,センセーショナルなことが大好きである。
 がん治療についても,同様である。
 マスコミが報道するがんの最新治療→実用化されるとしても10年先の話。とちゅうで挫折するかもしれない。
 がんの最新治療というより,がんの将来治療であろう。
 「研究最前線」は,実用化の遥かに手前。

 ときとして,いますぐ受けられる革命的治療法が紹介されることもある。
 トンデモ療法である。

がん患者のあきらめない診察室==セカンドオピニオンと最新抗がん剤の治療法==より
<報道ステーションで取り上げられた
 ”がん難民コーディネーターなるもの”
 藤野邦夫氏のデタラメを徹底批判する>

 「報道ステーション」は,プライムタイムに放送される全国ネットの報道番組で,その影響力は大きいと思われる。

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 正しい判断のためには,いろんなバイアスを補正する必要がある。

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