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2009年5月12日 (火)

○○の信憑性を調べる方法

 ○○の信憑性をネットで調べる方法について書いてみる。
 この○○については,なんでもよい。

 ここでは,例題として,「フコイダン療法」としてみる。
 先日,数ヶ月に1回のキーワード「マクログロブリン血症」によるネットサーフィンで,フコイダン療法というのをみかけたので,とりあげてみた次第である。
 フコイダンはモズクに多く含まれていて,食物繊維豊富というのは知っていたが,がんにまで効くとは知らなかった。

 まずは,信頼性の高い情報源にあたってみよう。

 信頼性の高い情報源とは,個人よりは法人,営利企業よりは公的機関,当事者団体よりは第三者機関である。
 どういう名称であろうと,営利企業と利害関係を持つ団体は,第三者機関ではない。○○研究会,××を考える会等,業者サイト内で紹介されているが設立母体が明記されていない団体は,業者が権威付けのために設立した任意団体で,実体があるかどうかもあやしいものである。

 「健康食品」の場合は,信頼性の高い情報源が明確になっているので,調査はかんたんである。ありがたいデータベースが存在する。

「健康食品」の安全性・有効性情報〔独立行政法人 国立健康・栄養研究所〕


 ここの,素材データベースで「フコイダン」を調べてみる。
 検索結果の全文転載はまずいと思うので抜粋にとどめるが,「ヒトでの評価>免疫・がん・炎症」については, 「調べた文献の中に見当たらない。」となっている。
 いいも悪いも,そもそも調べた文献の中に見当たらないのである。
 「免疫・がん・炎症」だけでなく,すべての項目で,「調べた文献の中に見当たらない。」となっている。
  「総合評価」として,「ヒトに対する安全性については、調べた文献の中に信頼できる情報が見当たらない。」「ヒトに対する有効性については、調べた文献の中に信頼できる情報が見当たらない。」
 有効性について不明なばかりか,安全性についても不明なのだ。
 モズクなら,何百年何千年も食べ続けられているので,経験的に安全性は担保されているだろう。
 しかし,サプリや濃縮エキスの形で服用した場合,食品としては摂取不可能な非常識な量を,短期間に摂取してしまう危険性がある。その場合の安全性については不明なのだ。塩(しお)だってしょうゆだって,短時間内に大量に摂取すれば,死ぬ。最近アメリカでおこなわれた水飲みコンテストでは,死者が出た。
 くすりは副作用があるが,食品は安全,副作用がないというのは,あまりにも,おバカ。食品の場合は副作用といわずに,健康被害というのだが。

 さて,これで,フコイダンに関する全調査終了。
 素材データベースに未登録の素材の場合は?
 そんなものは,ますます,信用ならない。

 結論が出たのだから,これ以上,調査してはならない。信頼性の低い情報が混ざるからである。

 しかし,なぜか,多くの者は,信頼性の低い情報源から調べ始める。
 信頼性の低い情報源とは下記のようなものである。

(1)宣伝・広告
 いわずもがな。
(2)匿名掲示板の書き込み
 匿名掲示板で評判がよくても,業者の書き込みかもしれない。
 匿名掲示板で評判が悪くても,ライバル業者の書き込みかもしれない。
 「○○で,がんが完治しました!」
 そいつは○○の業者だ!
(3)検索サイトの検索結果で,上位に表示される情報
 上位に来るのは,まちがいなく,業者サイトである。
 業者が,SEOと呼ばれる,自サイトが検索結果の上位に来るような工作をしているからである。
(4)書店の家庭医学書コーナーに置かれている本
 書店の家庭医学書コーナーは,トンデモ本(*1)の宝庫である。
 「○○でがんが完治した」系の本のほとんどは,バイブル商法である。
 書店の家庭医学書コーナーに置かれている本の中には,まれにまともなものもあるが,特定の食品,療法を勧める本は,バイブル本とみてまちがいなかろう。

 傾向として,容易に入手できる情報の信頼性は低い。
 なぜ,そうなるかというと,業者が工作しているからである。

 では,信頼性の高い情報とはどのようなものであるか。上記の信頼性の低い情報と対をなすものである。

(1)第三者の評価
 第三者の評価を得るためには,自称第三者が,ほんとうに第三者かどうかを,あなたが評価できなければならない。ネットでは,第三者を装った当事者が多い。
(2)患者会等の本名登録が義務付けられているメーリングリストや掲示板
(3)検索サイトの検索結果で,下位に表示される情報
 下位に表示される情報は,単純に検索ワードと関連性が薄い場合が多いので,その中から信頼性の高い情報を見つけるのはむずかしい。ことがん治療に限っては,検索のみで見つけるのはむずかしい。
(4)書店の専門医学書コーナーに置かれている本
 専門医学書は,大きな書店でないと置いていない。医療関係者向けなので,購入対象者が少ないからである。

 以上挙げたものについては,いずれも,情報にアクセスするためには,それなりの時間がかかる。情報に向かって,こちらから,出かけていかなければならない。
 一方,頼んでもいないのに向こうからのほうから飛びこんでくる情報がある。たとえば「○○で,がんが完治しました!」のたぐいである。この手の情報,だれがなんの目的で情報発信しているのか,ちょっと考えてみれば,容易にわかるはずである。
 ○○でがんが完治の体験談サイトで,○○を通信販売していては,体験談の信頼性ゼロである。

 さて,「フコイダン」であるが,信頼性の低い情報を探してみよう。

 「フコイダン」で,グーグル検索。
 上位表示のサイトをクリックしてみる。

------某業者サイトの説明引用-------------------
生物の細胞には異常環境で老化したときに「自滅するように、指令する遺伝子」が組み込まれており、この働きで細胞が自然死することを「アポトーシス」と言います。

簡単に言えば「正常細胞にあらかじめプログラムされていた死」ということです。

このアポトーシスによって、体内で古い細胞が死に新しい細胞が生まれてくるという代謝が繰り返され身体の健康を保っています。
がん細胞は、アポトーシスがまったく効かなくなってしまった異常細胞なので、放って置くと分裂、増殖を繰り返します。

フコイダンにはこのアポトーシスを忘れた異常細胞に対し自滅を誘導する役割があるのです。」
---------------------------

 「あるのです。」といわれても,ちゃんとした治験データがなければ,信用できない。
 たぶん,フコイダンには,ある程度のアポトーシス誘導作用があるのだろう。でも,それって試験管の中の話じゃないの?ネズミ君の実験データじゃないの?がん治療に有効な血中濃度を維持するためには,どのくらいの量・費用のフコイダンが必要なの?
 がん治療に有効かどうかは,人間で治験しなければわからないのだ。
 製薬会社が有望だと判断すれば,とっくにフコイダンを原料とするがん治療薬ができているに違いない。
 キノコもなんとか茶も同じ。キノコのエキスを法外な価格で買うくらいなら,国産マツタケを,丸ごと一本焼いてむしゃむしゃ食ったほうが,からだにいいと思う。

(付記)
 本記事執筆中に「生活の中の理性と非合理」というサイトを知った。
 「フコイダンの「抗がん」という宣伝を調べる」に,アポトーシスに関する疑問への業者からの回答が掲載されている。まぁ,こんなもんだ。

--------------
(*1)「トンデモ本」の本来の意味は,と学会によると,「著者の意図とは異なる視点から楽しむことができる本」ということである。
トンデモ本 wiki

 しかし,いまでは,「トンデモ」は,トンデモ医師,トンデモ療法のように,うさんくさいと同義に使われることが多い。
 本来の意味からは離れるが,ここでも,「トンデモ本」を,インチキ本というようなニュアンスで使うことにする。

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コメント

日本の業者は本当にいんちきくさいですね、元々健康補助食品なんだから、先ずは健康な身体を取り戻して、免疫力を高め、自然治癒力を回復するとか言えば良いものを、一足飛びにアポートシスを誘発するじゃね、、
今回もホエイプロテインの事をサーチしていてそう感じました、これを使えば筋肉もりもりみたいな広告ばかりで、我が家の女房なんて「あんた、一日700回も腕立て伏せやればマッチョになるわよ、プロテインなくても」って言ってますが、プロテインなしだと、筋肉を癒せないし、難しい、でも、僕は還暦過ぎでも、身長165cmで胸囲98cm、ウェスト82にまで戻しましたよ、やはり先ずは健康からですね。

>日本の業者は本当にいんちきくさいですね、元々健康補助食品なんだから、先ずは健康な身体を取り戻して、免疫力を高め、自然治癒力を回復するとか言えば良いものを、一足飛びにアポートシスを誘発するじゃね、、

 即効性を求めるがん患者には売れないのでしょう。
 振り込めサギ(日本独自犯罪?)同様,だまされる者がいるからだます者がいなくならないんでしょうね。
 タカラバイオ株式会社のバイオ研究所は、ガゴメ昆布フコイダンが示す抗腫瘍作用には、小腸にあるパイエル板という組織を介した免疫系の活性化が関与することを見出したそうです。でも,その程度の研究結果を持つ素材は山ほどあります。
 そこから,ある程度の確率で人間のがんに奏効するくすりになるまでが長いのです。ほとんどのものは,とちゅうで脱落します。

>今回もホエイプロテインの事をサーチしていてそう感じました、これを使えば筋肉もりもりみたいな広告ばかりで、我が家の女房なんて「あんた、一日700回も腕立て伏せやればマッチョになるわよ、プロテインなくても」って言ってますが、プロテインなしだと、筋肉を癒せないし、難しい、でも、僕は還暦過ぎでも、身長165cmで胸囲98cm、ウェスト82にまで戻しましたよ、やはり先ずは健康からですね。

 栄養+運動,どちらが欠けてもダメですね。
 胸囲98cmですか,すごいです。
 わたしの場合はウェストが(略)

フコダインって僕も調べた事があります、前に書いたベータグルカン(パンのイースト)が入ってるんでしょ、、なんか、免疫系統に良いらしいですが、こっちではあまり見かけません、栄養補助食品にイーストとして入ってるみたいですね。
あの京大の本庶先生のパイエル板の研究の成果か腸管免疫ばやりですよね、何せ血液学の先生は免疫学に余り興味を示さないので面白くないです。
まぁね、未だねずみの段階ですからね、僕はわざとCD40を欠如されたノックアウトマウス状態って自分を呼んでいた事ありますし、残るのはあのバイアグラが隠れている癌細胞をキラー細胞に引き渡すってのを試してみたいです。

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