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2007年11月23日 (金)

☆☆自律神経免疫療法

1.本屋で拾い読み
「がんを治す「仕組み」はあなたの体のなかにある―抗がん剤・放射線治療からの脱却!」を,タイトルにひかれて,本屋で立ち読み。
 素問八王子クリニック院長が著者。
 非常に魅力的なことが書いてあった。ほんとうだとしたら。
 指先をハリで刺激するだけで,がんが治ると。あまりにかんたんな方法である。鍼灸のハリとは違うとのこと。
 あまりにかんたんな方法が逆に不安だが,副作用があったり,使っているうちにきかなくなってくる抗がん剤を使わないで治療できれば,それに越したことはない。

2.ネット調査
(1)素問八王子クリニック 自律神経免疫療法によるがん専門クリニック
http://www.somon-clinic.com/
 そりゃ,いいことしか書いていない。
 でも,乳製品悪玉説の新谷本が,推薦本リストに載っているあたりがあやしい。新谷が患者を診た経験では,腸がきたない者に乳製品愛好者が多いというが,新谷が診てない健康人にも乳製品愛好者が多いのではないかと思う。
 疑問点を問い合わせようにも,メールアドレスも問い合わせフォームもない。診察を申し込むしかないらしい。

(2)日本自律神経免疫治療研究会
http://www.immunity.jp/
 当事者側の団体なので,中立性にかける。

(3)がん治療情報-wikiデータベース
http://cancer.jpn.org/
 ここでは,自律神経免疫療法は,「似非療法」に分類されている。別分類に「代替医療」があるにもかかわらず。
 結論が出てしまった。

 一部,引用してみる。
--------------------------------
新潟大学の安保徹教授が「免疫革命」等の書籍で布教しているが、この本を科学的に検証した評価は概ね「詐欺とまでは言えないかも知れないがトンデモ」である。例えば、代替医療の検証で有名な小内亨内科医は医師も戸惑う健康情報で次のように評価している。

「これは著者の行ってきた基礎研究から導き出された仮説である。臨床的に証明されているわけではない。その書籍の中には患者の体験談が掲載されているが、なぜそれを症例報告として掲載しなかったのか、私には不思議でならない。単なる患者自身の体験談と医師の客観的評価に基づく症例報告とではその信頼度がまるで違う。」

安保徹教授の基礎研究での業績は実に輝かしいらしい。多数の論文を発表し免疫学に対する貢献も大きいとか。しかし、安保徹教授は、培養細胞や動物での実験しか行っておらず、人間相手の臨床データを持たない。自律神経免疫療法に関する臨床論文は全く発表されておらず、「がんが治る」等の話は全て体験談と安保徹教授の知人からの伝聞でしかない。

論文を発表していないことは、第三者の検証を受けていないことであり、それは言い替えれば、真偽が確定していないことである。国立大学の教授で、論文執筆の経験が多数あるなら、医学界で確立していない不確かなことを何も知らない素人向けの本として出版することの問題点が分からないはずがない。本を書く時間があるなら、論文の書き方を指導するなり、論文書きを手伝うなり、代筆するなりするのが真っ当な研究者の姿勢である。しかるに、論文化の努力をせずに本を出版するのでは、医学界では認められないから素人をだまそうとしているのだと言われても仕方がない。

以上により、免疫の基礎知識を勉強する場合はともかく、疾病に対する治療効果は全くデタラメと考えられる。自律神経免疫療法の最大の問題は、証拠のない仮説に過ぎないのに、従来の治療を全否定し、疼痛治療さえ認めないことである。それを真に受けて、治療機会を失い痛みに耐えながら死んでいく患者に誰が責任をとるのであろうか。

臨床伝聞の検証
論文が第三者に検証されていないのはともかく、安保徹教授自身は伝聞を検証したうえで確信を得ているのか。その点が非常に疑わしい。

診断基準
自律神経免疫療法を臨床に使っているのは東洋医学の専門家ばかりで、がんの専門医は見られない。しかも、診断設備の整った大手病院ではなくクリニック等の規模で実施されている。これでは、がんと診断された患者が本当にがんかどうか疑わしい。嘘をついているとは限らなくても、がんの診断能力には疑問があり、診断結果を鵜呑みにすることは出来ない。どのような診断基準によってがんと判定したのか検証する必要がある。例えば、症例報告などにはCT画像等の検証可能な情報が添付されることが多いように、第三者が検証できる情報が必要である。

効果判定基準
本の中には効果判定基準が明確に出てこない。治癒率か、奏効率か、生存期間の比較か、効果判定基準が明確でなければ、何とでもこじつけることが可能であり、効いた証拠とはならない。

治療効果
本を読んでも、治療効果の度合いを示す具体的な数値が出てこない。明確な効果判定基準に基づいているなら、定量的に示すことが出来るはず。しかし、出てくるのは実感などいう曖昧な話ばかりである。そもそも、臨床家ではない安保徹教授が、どうして人間に対する効果を実感出来るのか不思議である。

追試
仮に、これらのデータが揃っていたとしても、臨床研究に携わっていない安保徹教授自身にはデータの真偽は判断できないはずである。真偽を確認するには第三者[1]に追試を行わせる必要があるはずである。そうした手続きを踏んでいるのか疑問である。なぜなら、そうした手続きを踏めるなら論文が発表されているはずだからである。
(後略)
--------------------------------

(4)体験者情報
 この療法でがんが完治したという事例が見つからず。

3.しろうとの勘による評価
 ☆☆
 現段階では,自律神経免疫療法が有用かどうかは,わからない。

 「がん治療情報-wikiデータベース」の記述は同意できる点ばかりである。
 「革命」と自称するほどの方法なら,なぜ,新潟大学付属病院で先端治療をしないのか。大阪大学のWT1ワクチンのように。ある掲示板に,安保教授信者の,安保先生は臨床医ではないからといういいわけがあったが,臨床医とチームを組んでやればいいことである。
 だれでも書き込み可能なwikiを100%信じるものではないが,現在の記述に反論があるなら,自律神経免疫療法支持者側からの書き込みがあってもよさそうなものである。

-------☆の説明---------
☆ あやしい。または,原発性マクログロブリン血症には適用できなそう。
☆☆ 情報が少なく判定不能。または,有望そうだが,実用までには時間がかかりそう。
☆☆☆ 有望そう。すでに実用化されているか,あと数年で実用になりそう。
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コメント

おはようございます。
残念ながら本は読んでませんが、僕も一時安保・福田理論に興味を持ちサーチした事がありましたが、いかんせん、自分で出来る事が指の爪の根元を揉む事だけってのが侘しいので断念しました。

大体、薬指は逆に交感神経を刺激するのでやめた方が良いと、間違って薬指を揉んでしまって慌てる事も多いです。

それと色々なサプリメントをサーチしても、大部分がマルチ商法ってのも頂けないです。

狂四郎さん,こんばんは。外国なのにあまり時差がないなと思ったら,経度はあまり変わらなかった。季節は,正反対ですが。
そういえば,狂四郎さんも,安保・福田理論について触れていましたね。
理論は理論にすぎないので,早く実証してほしいものです。エビデンスがないものには,手を出せません。

こんばんは。
本日は診察でした。
白血球1800・赤血球411・ヘモグロビン7.8・総蛋白7.8。
前回のigMの値が2700まで減少しているのがわかりました。ただigGが100ちょっとまで下がっているので、次回の診察時に免疫グロブリン製剤の点滴(注射?)を行うそうです。あまりに低値になりすぎているおり、ウイルス感染の危険性があるとのことでした。白血球も低いので気をつけたいと思います。

よたをさん,こんばんは。
「血液の病気になりました・・・」愛読者のために,「血液の病気になりました・・・」避難所カテゴリを作成しました。ご迷惑でしたら,削除します。
 わたしの病院の場合,igGの基準値は870-1700となっており,100だと低すぎですね。MMはigG高すぎが多く,igMと交換できればいいのに。

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